「つながらない権利」とは?
「つながらない権利」という言葉を聞いたことがありますか? これは、勤務時間外の対応を拒否できる権利のことです。

技術の進歩により、私たちはいつでも、どこでも、誰とでも
つながることができる時代に生きています。SNSでは世界中の情報を手に入れることができ スマホやパソコンで、海外にいる人とも簡単にビデオ通話ができるようになりました。
便利になった一方で勤務時間外の業務対応という問題が多くの人を悩ませるようになり こういった事態を防ぐために、この「つながらない権利」の法制化が世界で広がっています。
フランスでは、2017年1月に50人以上を雇用する企業に対して従業員の「完全ログオフ権」 (勤務時間外のアクセスを遮断できる権利)を定めた法律が施行されました。
その後イタリアでも法制化されカナダ、イギリス、フィリピン、アメリカなどにもその動きは広がっているようです。

日本ではまだ法制化の動きはないようですが長時間労働の相談を受け付ける労働組合 「総合サポートユニオン」には勤務時間外の連絡について悩む人からの相談が多く寄せられているそうですよ。
着信がないのにもかかわらず携帯電話が振動したかのように錯覚する「幻想振動症候群」に苦しむ人も少なくないようです。 これは脳が緊張した状態が続き自律神経が乱れることによって 引き起こされるんだそうですよ。

勤務時間が終わっても仕事のメールや電話に対応しなくてはならないのは、ストレスの原因となってしまいますよね。勤務時間が終わったら頭も体も仕事から離れることでしっかりと休むことができ日中のパフォーマンスアップにもつながるのではないでしょうか。
今後日本でもこの「つながらない権利」がどのように広がっていくのか注目したいですね。